任意値クロスフィルタ (閾値指定)

Namespace: FVIL.Filter
Assembly: FVILbasic (in FVILbasic.dll) Version: 3.1.0.0 (3.1.0.17)

Syntax

C#
[SerializableAttribute]
public class CFviAnyCrossThreshold : CFviFilter
Visual Basic
<SerializableAttribute>
Public Class CFviAnyCrossThreshold
	Inherits CFviFilter

Remarks

閾値あり任意値クロスフィルタを実行します。
処理範囲内の濃淡画像に対して、bias 値との交差点を検出します。


本機能は、 CFviAnyCross に対して閾値を指定できるように拡張したものです。 交差点を求めた画素間の変化量がこの閾値以上の場合のみ交差点とします。 つまり閾値を 0 とした場合に、 CFviAnyCross と同じ意味となります。

また、 CFviZeroCrossThreshold と異なり、符号なし濃淡画像にも対応します。 交差点と判定された画素の濃度値は Color に指定された値となり、それ以外の画素の濃度値は 0 となります。 ただし、出力画像が２値の場合、 Color は無視され、交差点と判定された画素の濃度値は 1 となります。

入力画像が整数型の場合、 Bias は単純キャストで整数に変換されます。 出力画像が UC8 型の場合、 Color は単純キャストで整数に変換されます。 Color および Bias に指定された値が対象となる画素タイプの濃度値範囲を超えていた場合は、 サチュレーション処理が行われます。

一方、Threshold は、入力画像が整数型の場合、単純キャストで整数に変換されますが、 対象となる画素タイプの濃度値範囲を超えていた場合も、サチュレーション処理は行われません。

要求する入出力画像数:
項目数定数
入力画像1SrcImageCount フィールド
出力画像1DstImageCount フィールド
処理対象画像の条件:

処理対象の画像は下記の条件を満たしている必要が有ります。

初期値と範囲:
プロパティ初期値範囲説明
Neib44, 84近傍、8近傍の指定
Bias0.0(任意)0 とみなす値
Color255(任意) エッジ箇所に入れる値
(出力画像が２値の時は無視します。)
Threshold00~変化量のための閾値
BorderModeBorderMode.NoneBorderMode に定義された定数ボーダー処理モード
BorderValue0(任意) ボーダー値
(BorderMode が Value の場合に使用します。)

ボーダー処理について:

画像の周囲１画素については、3x3 のカーネルがはみ出すため、正しくは値を求める事が出来ません。 しかし、ボーダー処理の設定を行い入力画像を拡張することで、 擬似的に周囲１画素の結果値も出力できるようになっています。
これは、 及び BorderValue により制御されます。
BorderMode に None を指定した場合は、 この拡張処理を行わず、 出力画像の周囲１画素には値を書き込みません（元の値が保持されます）。
BorderMode に None 以外を指定した場合は、 処理前に ボーダー処理を行い、入力画像を縁の分だけ拡張した後にフィルタ処理を行います。 このため、周囲１画素の値も擬似的に計算され、結果値が格納されます。
ボーダー拡張の詳細な仕様は BorderMode を参照して下さい。

処理対象画像の有効性検査と有効化:

  • 入力画像の有効性検査
    このクラスの CheckValidity(CFviImage) 関数で入力画像の有効性を検査できます。 この関数はスタティックメンバですので、このクラスのインスタンスを生成せずに直接呼び出す事ができます。
  • 入出力画像の整合性検査
    このクラスの IsValid()()()() メソッドで入出力画像の整合性を検査できます。 このメソッドが false を返す場合は、前述の処理対象画像の条件を満たしていない為、 実行できない事を意味します。
  • 出力画像の有効化
    このクラスの Validate(Int32) メソッドで出力画像を有効化する事ができます。 このメソッドを実行すると、出力画像の領域サイズ、画像種別、チャネル数を適切なものに設定します。 領域サイズは、入力画像の処理範囲サイズに合わせられます。

関連する FIE 関数：

fnFIE_any_cross_threshold

Examples

ソースコード:
C# Copy imageCopy
using System;
using System.Collections.Generic;
using System.Text;
using System.Drawing;
using fvalgcli;    // FvPluginXXXX attribute requires fvalgcli

namespace User.SampleCode
{
    public partial class Filter
    {
        // ============================================================
        /// <summary>
        /// 任意値クロスフィルタ (閾値指定).
        /// </summary>
        [FvPluginExecute]
        public void AnyCrossThreshold()
        {
            // 1) インスタンスの準備.
            FVIL.Filter.CFviAnyCrossThreshold parser = new FVIL.Filter.CFviAnyCrossThreshold();
            FVIL.Data.CFviImage src = new FVIL.Data.CFviImage();
            FVIL.Data.CFviImage dst = new FVIL.Data.CFviImage();

            // 2) 処理対象画像の取り込み.
            FVIL.File.Function.LoadImageFile(Defs.TestImageDir + "/book3_UC8.png", src, FVIL.PixelMode.Unpacking);

            // 3) 処理対象画像の有効性検査.
            int valid = FVIL.Filter.CFviAnyCrossThreshold.CheckValidity(src);
            if( valid != FVIL.ErrorCode._SUCCESS )
                throw new FVIL.CFviException(valid, "FVIL.Filter.CFviAnyCrossThreshold.CheckValidity");

            // 4) 画像処理準備 (共通)
            parser.SrcImages[0] = src;
            parser.DstImages[0] = dst;
            if (!parser.IsValid())    // 有効性検査.
                parser.Validate();    // 有効化.

            // 5) パラメータ設定 (固有)
            parser.Neib = 4;
            parser.Bias = 100.0;
            parser.Color = 255;
            parser.Threshold = 20;

            // 6) 画像処理実行.
            parser.Execute();

            // E) 処理結果画像の保存.
            FVIL.File.Function.SaveImageFile(Defs.ResultDir + "/Filter.AnyCrossThreshold.png", dst);
        }
    }
}

Visual Basic Copy imageCopy
Imports System.Collections.Generic
Imports System.Text
Imports System.Drawing
Imports fvalgcli
' FvPluginXXXX attribute requires fvalgcli
Namespace SampleCode
    Public Partial Class Filter
        ' ============================================================
        ''' <summary>
        ''' 任意値クロスフィルタ (閾値指定).
        ''' </summary>
        <FvPluginExecute> _
        Public Sub AnyCrossThreshold()
            ' 1) インスタンスの準備.
            Dim parser As New FVIL.Filter.CFviAnyCrossThreshold()
            Dim src As New FVIL.Data.CFviImage()
            Dim dst As New FVIL.Data.CFviImage()

            ' 2) 処理対象画像の取り込み.
            FVIL.File.[Function].LoadImageFile(Defs.TestImageDir & "/book3_UC8.png", src, FVIL.PixelMode.Unpacking)

            ' 3) 処理対象画像の有効性検査.
            Dim valid As Integer = FVIL.Filter.CFviAnyCrossThreshold.CheckValidity(src)
            If valid <> FVIL.ErrorCode._SUCCESS Then
                Throw New FVIL.CFviException(valid, "FVIL.Filter.CFviAnyCrossThreshold.CheckValidity")
            End If

            ' 4) 画像処理準備 (共通)
            parser.SrcImages(0) = src
            parser.DstImages(0) = dst
            If Not parser.IsValid() Then
                ' 有効性検査.
                parser.Validate()
            End If
            ' 有効化.
            ' 5) パラメータ設定 (固有)
            parser.Neib = 4
            parser.Bias = 100.0
            parser.Color = 255
            parser.Threshold = 20

            ' 6) 画像処理実行.
            parser.Execute()

            ' E) 処理結果画像の保存.
            FVIL.File.[Function].SaveImageFile(Defs.ResultDir & "/Filter.AnyCrossThreshold.png", dst)
        End Sub
    End Class
End Namespace

Inheritance Hierarchy

System..::..Object
FVIL..::..CFviObject
FVIL..::..CFviImageParser
FVIL.Filter..::..CFviFilter
FVIL.Filter..::..CFviAnyCrossThreshold

See Also