WIL説明書(C++)  3.0.0

特徴

正規化相関サーチはサーチ速度を向上させるため、パターンと入力画像の情報を数段階に圧縮し、 圧縮レベルの高い画像から低い画像へ圧縮レベルを落としながらサーチを行います。 サーチ開始圧縮レベルから終了レベルの 1 つ前までのサーチを「候補点サーチ」と呼んでいます。 サーチ終了圧縮レベルでのサーチを「最終サーチ」と呼んでいます。 候補点サーチは似ていると思われるパターンを探し出す(候補点を見つける)処理、 最終サーチは候補点が本当にサーチするパターンかどうか評価する処理、といえます。 最終サーチによって求められた回答に対し、近傍での相関値を用いてサブピクセル位置を計算します。

詳細については、別冊の画像処理解説書をご参照ください。

構成

この機能は、パタンサーチを行う本体のクラスとデータ構造クラスで構成されます。

本体(クラス):

クラス 内容
CFvGSearch 正規化相関サーチを行うクラスです。

データ構造:

クラス 内容
CFvGSearchData 1件分のサーチデータを格納するクラスです。下記の CFvGSearchResult から取得できます。
CFvGSearchResult サーチ結果を格納するオブジェクトです。
CFvGSearchParam 基本的なパラメータを保有するクラスです。

データ構造: (サーチパタン用)

クラス 内容
CFvPattern 処理対象画像からサーチを行う為のパタン画像を格納するオブジェクトです。

本体の正規化相関サーチクラス(FVCL::GSearch::CFvGSearch)を実行するには、必ず、サーチクラスをオープンする必要があります。 オープンしないと正規化相関サーチは使用できません。(FVCL::GSearch::CFvGSearch::Open)

正規化相関サーチクラス(FVCL::GSearch::CFvGSearch)は、サーチ対象の濃淡画像(FVCL::Data::CFvImage)と サーチを行うためのサーチパタンオブジェクト(FVCL::Data::CFvPattern)と サーチ結果を格納するオブジェクト(FVCL::GSearch::CFvGSearchResult)を要求します。 これら3つは、実行前にユーザが設定する必要があります。

パラメータセット(FVCL::GSearch::CFvGSearchParam)は、本体の内部に保有しており、設定を変更するか否かは任意です。

本体の FVCL::GSearch::CFvGSearch::Execute を実行すると、 サーチ結果を FVCL::GSearch::CFvGSearchResult のオブジェクトに格納します。 サーチ結果は複数のデータを格納したものです。 単一のデータを取得するには、 FVCL::GSearch::CFvGSearchResult::GetData を使用します。


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